株式会社 協和
障がい児用のオーダーランドセル「ふわりぃオーダーメイドUランドセル」をはじめ福祉貢献活動に尽力している株式会社 協和より、『協和 種を蒔く会』を通じ、全肢連の事業に対し20年の長きにわたりご支援をいただいています。
寄付金について(御礼)
この度、株式会社協和『協和 種を蒔く会』様より10万円のご寄付をいただきました。
株式会社協和さまには、障害児用のオーダーランドセル「ふわりぃオーダーメイド U ランドセル」をはじめ、日頃より全肢連の事業に対しご支援をいただいています。
協和 種を蒔く会の関係者の皆様のご厚情に心より感謝申し上げます。
機関誌「いずみ」153号 寄稿文
障がい児用ランドセルの誕生
今まで自分が知らなかったことを知るようになるには、何かのきっかけが必要です。そして、そのきっかけから、気付きが生まれ、知識へと導いてくれることになります。そこには、世界に対する新しい認識が用意されています。
私たち、協和の社員がこの認識へとたどり着くきっかけとなったのは、他ならぬ自分たちが作っているランドセルでした。
以前から、もっと軽いランドセルはないか、という消費者の声を耳にすることがありました。私たちは、子ども達のために、どのメーカーよりも軽くて使いやすいランドセルを作ることを目標にしています。
それでも、もっと軽いランドセルが欲しいという人は、何故そんなことを言うのでしょう?お話しを伺っていると、お子さんに障がいがあって、量産されているランドセルでは重すぎるし、使い勝手が悪いという事がわかってきました。毎年10数万個のランドセルを作っていても、それらは障がいのない子ども達を暗黙の前提にしていて、世の中には障がいのある子ども達もいるんだ、という事を、考えてもみなかったのです。こんな当り前のことに今更気付いて、大変に恥ずかしい思いをしました。
そこで、日本にはどのくらいの障がいを持つ子ども達がいて、どんな障がいかを調べてみることにしました。それが判らなければ、障がい児用のランドセルを開発することもできません。
当時の厚生省や文部省、その他思いつく限りの役所などに問い合わせてみましたが、有効な情報は全くと言っていいほど得られませんでした。
厚生省のある団体では、何故ランドセルメーカーがそんなことを調べているのかと、逆に質問され、ランドセルは、障がいのある子も含めたすべての子ども達にとって生活の一部であり、大切な教材と考えているからだと答えると、教材なら文部省に問い合わせてくれ、などという始末です。
そんな悪戦苦闘が続く中で、偶然にも、全国肢体不自由児父母の会連合会という団体を見つけました。早速連絡を取ってみると、そこは支部だったのですが、電話に出られた方は、ランドセルメーカーが障がい児の問題に関心を持っていることに、大変感激され、本部の上野事務局長へ連絡を取るように親切に教えて下さいました。そこからは、まさにとんとん拍子に話が進みました。
私達が必要としていた情報のほとんどは提供され、障がい児用ランドセル開発の方向性が見えてきました。1999年のことでした。翌年には、会員のお子さん2名に、モニターとして試作品を使って頂き、沢山の貴重な意見を得ることができました。こうして生まれたのが「障がい児用ふわりいUランドセル」です。
発売したその年には、200名ものお子さんから注文を頂きました。今まで、無理だとあきらめていたのに、ランドセルを背負って小学校に行けるなんて、夢のようだと、皆さん大変喜んで頂きました。これまでに7千人近い障がいを持つお子さんのランドセルを作ることができました。20年前に全肢連の皆さんとの出会いがなかったら、不可能なことでした。
障がい児用のランドセルがきっかけとなって、世の中には障がいのある子もランドセルを必要としている、という事に気付き、障がいのある子も、無い子も、みんな元気な一年生という、新しい認識へと導いてくれました。
このような仕事に携われることは、ランドセルメーカーにとってこの上もない喜びであり、誇りでもあります。それを可能にして頂いた全肢連の皆さんには、心からの感謝を申し上げます。これからも、全肢連の応援団として、精一杯の声援を送り続けます。
※2020年6月 機関誌「いずみ」№153 寄稿文より
私たち、協和の社員がこの認識へとたどり着くきっかけとなったのは、他ならぬ自分たちが作っているランドセルでした。
以前から、もっと軽いランドセルはないか、という消費者の声を耳にすることがありました。私たちは、子ども達のために、どのメーカーよりも軽くて使いやすいランドセルを作ることを目標にしています。
それでも、もっと軽いランドセルが欲しいという人は、何故そんなことを言うのでしょう?お話しを伺っていると、お子さんに障がいがあって、量産されているランドセルでは重すぎるし、使い勝手が悪いという事がわかってきました。毎年10数万個のランドセルを作っていても、それらは障がいのない子ども達を暗黙の前提にしていて、世の中には障がいのある子ども達もいるんだ、という事を、考えてもみなかったのです。こんな当り前のことに今更気付いて、大変に恥ずかしい思いをしました。
そこで、日本にはどのくらいの障がいを持つ子ども達がいて、どんな障がいかを調べてみることにしました。それが判らなければ、障がい児用のランドセルを開発することもできません。
当時の厚生省や文部省、その他思いつく限りの役所などに問い合わせてみましたが、有効な情報は全くと言っていいほど得られませんでした。
厚生省のある団体では、何故ランドセルメーカーがそんなことを調べているのかと、逆に質問され、ランドセルは、障がいのある子も含めたすべての子ども達にとって生活の一部であり、大切な教材と考えているからだと答えると、教材なら文部省に問い合わせてくれ、などという始末です。
そんな悪戦苦闘が続く中で、偶然にも、全国肢体不自由児父母の会連合会という団体を見つけました。早速連絡を取ってみると、そこは支部だったのですが、電話に出られた方は、ランドセルメーカーが障がい児の問題に関心を持っていることに、大変感激され、本部の上野事務局長へ連絡を取るように親切に教えて下さいました。そこからは、まさにとんとん拍子に話が進みました。
私達が必要としていた情報のほとんどは提供され、障がい児用ランドセル開発の方向性が見えてきました。1999年のことでした。翌年には、会員のお子さん2名に、モニターとして試作品を使って頂き、沢山の貴重な意見を得ることができました。こうして生まれたのが「障がい児用ふわりいUランドセル」です。
発売したその年には、200名ものお子さんから注文を頂きました。今まで、無理だとあきらめていたのに、ランドセルを背負って小学校に行けるなんて、夢のようだと、皆さん大変喜んで頂きました。これまでに7千人近い障がいを持つお子さんのランドセルを作ることができました。20年前に全肢連の皆さんとの出会いがなかったら、不可能なことでした。
障がい児用のランドセルがきっかけとなって、世の中には障がいのある子もランドセルを必要としている、という事に気付き、障がいのある子も、無い子も、みんな元気な一年生という、新しい認識へと導いてくれました。
このような仕事に携われることは、ランドセルメーカーにとってこの上もない喜びであり、誇りでもあります。それを可能にして頂いた全肢連の皆さんには、心からの感謝を申し上げます。これからも、全肢連の応援団として、精一杯の声援を送り続けます。
※2020年6月 機関誌「いずみ」№153 寄稿文より
全肢連と「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」の歩み
株式会社協和社について
◆事業内容
製造卸 鞄総合メーカー
◆業態および取り扱い商品
ランドセル、トラベルバッグ、ビジネスバッグ、メンズバッグ、レディスバッグ、スクールバッグなど
製造卸 鞄総合メーカー
◆業態および取り扱い商品
ランドセル、トラベルバッグ、ビジネスバッグ、メンズバッグ、レディスバッグ、スクールバッグなど
その他財布、小物にいたるまでを扱う、鞄の総合メーカーです。
◆当社の鞄づくり
創業72年を迎える鞄総合メーカー。
日本で初めてクラリーノをランドセルの素材に採用。千葉県野田市にあるランドセル専用工場において、
◆当社の鞄づくり
創業72年を迎える鞄総合メーカー。
日本で初めてクラリーノをランドセルの素材に採用。千葉県野田市にあるランドセル専用工場において、
すでに60年以上に亘りランドセルを作り続けております。
ランドセルをメインとしながら、当社はその他にも鞄類全般の企画製造販売を行っています。安心、安全、
ランドセルをメインとしながら、当社はその他にも鞄類全般の企画製造販売を行っています。安心、安全、
快適に使用でき、さらに「元気の出るかばんづくり」をモットーに、皆様に喜んでいただける商品作りを
目指しています。
◆当社がこれまでにいただいた賞
2011年 全肢連より感謝状をいただく
2013年 全肢連より感謝状をいただく
第4回「日本でいちばん大切にしたい会社」審査委員会特別賞受賞
2015年 第13回「勇気ある経営大賞」奨励賞受賞
2016年 第21回「千葉県元気印企業大賞」千葉県知事賞(大賞)受賞
2017年 第34回「優秀経営者顕彰」特別賞受賞
2020年 第10回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞(厚生労働大臣賞)受賞
◆ランドセル支援活動への取り組み
当社のランドセル支援活動団体「ふわりぃ基金」では、2011年に発生した東日本大震災以来、毎年発生する
◆当社がこれまでにいただいた賞
2011年 全肢連より感謝状をいただく
2013年 全肢連より感謝状をいただく
第4回「日本でいちばん大切にしたい会社」審査委員会特別賞受賞
2015年 第13回「勇気ある経営大賞」奨励賞受賞
2016年 第21回「千葉県元気印企業大賞」千葉県知事賞(大賞)受賞
2017年 第34回「優秀経営者顕彰」特別賞受賞
2020年 第10回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞(厚生労働大臣賞)受賞
◆ランドセル支援活動への取り組み
当社のランドセル支援活動団体「ふわりぃ基金」では、2011年に発生した東日本大震災以来、毎年発生する
激甚災害の被災地へ向けランドセル支援を行っております。
被災地へ向けたランドセル支援の他、経済的支援の必要なご家庭のお子様にも行っております。
◆「全肢連」以外への福祉貢献活動
・先天性四肢障害児父母の会(2016年~)
・東京藝術大学主催「障害とアーツ」
・当社千葉工場で毎年開催する創業祭において、チャリティーフリーマーケットを実施
更に東日本大震災の被災地復興支援として地元産果物、名産品を販売。
・当社お取引先様との新年会会場においてチャリティーオークションを実施。
・社内において、ペットボトルキャップ、使用済み切手、テレカ等を収集
以上において、協力、協賛または活動の売上金の寄付等を行っております。
被災地へ向けたランドセル支援の他、経済的支援の必要なご家庭のお子様にも行っております。
◆「全肢連」以外への福祉貢献活動
・先天性四肢障害児父母の会(2016年~)
・東京藝術大学主催「障害とアーツ」
・当社千葉工場で毎年開催する創業祭において、チャリティーフリーマーケットを実施
更に東日本大震災の被災地復興支援として地元産果物、名産品を販売。
・当社お取引先様との新年会会場においてチャリティーオークションを実施。
・社内において、ペットボトルキャップ、使用済み切手、テレカ等を収集
以上において、協力、協賛または活動の売上金の寄付等を行っております。
全肢連とのこれまでの歩み(1999年~)
◆当社との歴史
1993年
この頃より年に数件「とにかく軽いランドセルを作ってほしい」という要望がある
可能な限り意見調査を行うも明快なご意見の入手が困難。
1999年
行政に問い合わせを行うが、期待する回答は得られず。
医療機関では個人的な範疇には関与しないとの回答。ある機関からは「どうしてランドセルメーカーが
1993年
この頃より年に数件「とにかく軽いランドセルを作ってほしい」という要望がある
可能な限り意見調査を行うも明快なご意見の入手が困難。
1999年
行政に問い合わせを行うが、期待する回答は得られず。
医療機関では個人的な範疇には関与しないとの回答。ある機関からは「どうしてランドセルメーカーが
そんな事をしているのか」と逆に質問される事もしばしば。
そんな暗中模索の中、解決の糸口を見つける。
全肢連との出会い
全国肢体不自由児者父母の会連合会で当時事務局長をされていた上野さんと出会う。
障がいを持つ児童の数、障害の傾向、就学先などについて情報をいただき、重度の障害を持つ男児、肢体
そんな暗中模索の中、解決の糸口を見つける。
全肢連との出会い
全国肢体不自由児者父母の会連合会で当時事務局長をされていた上野さんと出会う。
障がいを持つ児童の数、障害の傾向、就学先などについて情報をいただき、重度の障害を持つ男児、肢体
不自由の女児を紹介いただく。
それぞれに使いやすいランドセルの試作にとりかかる。
2000年11月
全肢連さん、モニターの方2名の協力をいただき「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」が誕生。
それぞれに使いやすいランドセルの試作にとりかかる。
2000年11月
全肢連さん、モニターの方2名の協力をいただき「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」が誕生。
初年度200個次年度250個の注文を受ける
全4型、全6色、完全オーダーメイドで製作
2002年
「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」が全肢連の推奨をいただく
2004年10月
「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」が公益財団法人日本デザイン振興会主催
全4型、全6色、完全オーダーメイドで製作
2002年
「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」が全肢連の推奨をいただく
2004年10月
「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」が公益財団法人日本デザイン振興会主催
「グッドデザイン賞」」を受賞
以降、毎年全国からご注文をいただき、「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」は今年で20年を
以降、毎年全国からご注文をいただき、「ふわりぃ障害児用オーダーメイドUランドセル」は今年で20年を
迎える。